Webブラウザの枠を飛び出したJavaScript 2011年2月25日

ネットスクエアの永田です。

JavaScriptというとクライアントサイドのWebブラウザ上で動作するスクリプト言語というイメージが強いのですが、
最近ではWebブラウザ上だけではなく、それ以外の場面で使われることも多くなってきています。

今回はその中から、最近話題になっているものを3つほど簡単にご紹介します。

サーバーサイドJavaScript

まず1つ目が、サーバーサイドJavaScriptです。
その名の通り、サーバーサイドで動くJavaScriptのことなのですが、
その中でいま最も注目を集めているのが、Webサーバとして動作する「node.js」です。

「node.js」は”シングルスレッド”、”ノンブロッキングI/O”という特徴があり、
受け取ったリクエストを細分化して並列処理を行うことで、従来のマルチスレッドで処理を行うサーバと比べて、
メモリ消費が少なく高速に動作するという利点があるようです。

現在「node.js」本体と周辺技術(フレームワークやモジュールなど)は有志によって活発に開発が続けらていて、
このまま磨かれて実用的なサーバの一つとなるのか、はたまた一過性のブームで終わってしまうのか、
今後の動向が気になる技術です。

参考:2011年はサーバサイドJavaScriptの年になる

スマートフォンのアプリケーション開発言語としてのJavaScript

2つ目は、個人的に大注目している「Titanium Mobile」というiPhone/Androidのネイティブアプリケーションの開発環境です。

本来、iPhoneアプリはObjective-C、AndroidアプリはJavaで開発する必要がありますが、
「Titanium Mobile」ではそれらに代わって、用意されたJavaScriptのAPIを使って開発を行うことができます。

現在の状況としては、Androidアプリの開発にはまだ実用的ではないが、
iPhoneアプリの開発には十分実用的であるという評判です。

最近リリースされた「MogSnap」というiPhoneアプリも「Titanium Mobile」によって作られて話題になりました。

電子書籍上で動作するJavaScript

最後に紹介するのは、時期バージョンの電子書籍(EPUB 3)でJavaScriptが使えるようになる予定というニュースです。

まだ予定の段階であり、電子書籍リーダーによって対応状況は異なりそうということもあり、
実際にどのようなことができるのかはハッキリと分かっていませんが、
「ゲームブック」や「しかけ絵本」などのような、インタラクティブな体験を提供できるものが作れると面白そうです。

参考:これからは電子書籍でもJavaScriptプログラミングができる



以上、3つほど簡単に紹介しました。
JavaScriptというWebエンジニアには馴染みの深い技術が広く使われていくのは嬉しいですね。

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